2009年05月30日

★両親の生き方を子が統合する★

先日、ジェームズ・レッドフィールド著『聖なる予言』の中で、
子の使命の一つに「両親の生き方を統合すること」とあった。
その観点から、私の両親を眺めてみたい。

私の父は、終戦直後、高校を卒業すると、
東京に出ました。
その時にやったことの一つに、
ハトバスをサイドカーで追って、
観光客に写真を配るカメラマンをしていたそうだ。
それから、大工もやり、
山の中で、林業をしていたことも。

まともな仕事についたのは、
諏訪に帰郷して、30歳近くになってから。
今でいうフリーターの走りだ。

その後、結婚して、同じ会社に30年以上もいた。

父は、20代の生き方が示すように、根は放浪癖のある人だった。
しかし、家族を支えるために、諏訪の地で働き続けた。

父の成しえなかったことは、一生、組織から自由でいること。
それは、今、私が成しえようとしている。

一方、母は、長野県南部の伊那地方の農家で育った。
4人兄弟の末っ子で、母親から特に可愛がられていた。
そのため、口を開くと、祖母のことをいう。
生前の祖母が言ったことが、母の生きる指針だ。

祖母が以前、こんなことを言ったという。
「私が子供のころ、町にお医者さんの娘がいて、
その子は、ピアノをひいて、上の学校にいった。
私は、ピアノもひけず、小学校で終った。
とても、うらやましかった。
お前が子供を生んだら、教育をしっかりしなさい。
そして、私のような思いをさせないように」

その祖母の話を母は胸に刻み、
3人の子を大学にいかせるように、がんばった。

しかし、私たち兄弟は、勉強をするに従って、
気難しくなった。
そして、親をバカにするような態度をとってしまうことも度々だった。
母は、それを悲しく思っただろう。
「学問を積めは、人間は立派になる」
と、祖母からの考えは、私たちには当たらなかった。

今の学校が提供する学問体系や受験制度は、
人間性の向上などは関係ない。

母が成しえなかったこと。
人を立派にする教育だ。

私が学習塾をはじめ、
その教える内容にうんざりしたのも、
母が味わった悲しさにあるのかも知れない。

私は、学習塾をたたんだ後、
社会人を対象に、本当に役立ち、人間的な成長につながる
セミナーを始めた理由が、そこにあると分かった。

父の夢みた自由な人生。
母の夢みた意味のある教育。
私は、その2つを自分の中で、実現しようとしている。
だんだんと、自分の人生の謎が解けてきた。



★両親の生き方を子が統合する★



Posted by DR.まーぽん at 14:20│Comments(1)
この記事へのコメント
とても興味深く拝見しました。 
ブログにてご紹介させていただきました。
よろしくお願いいたします。

http://monstlou.net
Posted by mon at 2015年09月20日 13:42
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